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 『よしかわ通信』
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■建築と道具(57)
        ・・・・・・・・・・電動工具の目覚め
■巨樹・巨木と建物をめぐる(38)
        ・・・・・・・・・・子授かりの楠
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 千葉県
 長生郡
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建築と道具 (57)

 「電動工具の目覚め」           青木 国
 
  電気鉋の出現、それは、多方面へ色々な影響を与え、建築工具の電動化に拍車を掛けました。前回記述のように、先ず第一に、騒音によって作業時間が限られるようになり、騒音防止の観点から作業所の固定化、工場化へと限り無く変化の時代が始まったのです。第二の問題は、「ノミ」と「鉋」「鋸」の時代には想像も付かないような電気鉋による負傷事故の発生。最初に出て来た電気ドリルが、木工機械・電動工具の目覚めであるなら、さしずめこの電気鉋の出現は、それ迄に建築が職人による非能率的な、家内工業的な零細事業であったものが工場化され、工業化された「産業」へと発展する足掛かりを成したといっても言いすぎでは無いと思います。

電気鉋から溝突き(溝取り)
  今から、おおよそ五十年位前の事ですが、電気鉋の削る道具からヒントを得て 「電気溝突き」(カッター)が造られたのです。「溝突き」に丸鋸を取り付けられるようになり、更には「丸鋸専用機」へと考えが進み、電動丸鋸はそれ迄の「据え付け型の丸鋸」とは 『ちょっと違った方向に進んだこと』皆さんは、想像出来ないかも知れませんね。何年か先には、木工機械の「それ」(発達の歴史)は、先ず、丸鋸からだったからなのです。確かめてみると、丸鋸からの発達と、鉋から鋸へとの違いなのです。
 「電気鋸」の刃巾を小さくして「電動溝突き」、更にその溝突き刃物の巾を小さくしていったのが、「電動丸鋸」だったのです。ですから“「切る」作業は「削る」作業の連続ですよ”というものを、そのまま実践したものなのです。『ちょっと違い』の部分は、この刃物にあるのです。それ迄は、板に刃型を切り、目立てをしたものが鋸であった時代、それを動力を用いて回転して丸鋸という時代。それが今度は溝突きから変化したのですから、一歯一歯の刃先と同等、溝突きの刃先同等という考え方に変化してきたのです。これが、『ちょっと違い』の大きな所なのです。このカッター型式の丸鋸の発達により、縦切り(長て方向)横切り共に、切断精度は、比較にならない程良く成ったのです。この結果、木工の切断面精度という面で、木工に従事する者、特に大型材を扱う我々大工への恩恵は非常に大きなものでした。


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